アトピーの薬で眠気が出るのはしょうがないこと?

なぜアトピーの薬で眠くなるの?


花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギーを持つ場合、体内にアレルギーの原因物質が侵入することで、血液中の肥満細胞という免疫を持つ白血球が反応し、侵入した異物を攻撃します。

この時、ヒスタミン物質を放出する肥満細胞により、皮膚の痒みや炎症、湿疹などのアトピー性皮膚炎の症状や、さらに、くしゃみや鼻水、鼻詰まり、目のかゆみなどの花粉症のアレルギー症状が出るという仕組みです。

 

そこで、このような辛いアレルギー症状を収めるために、ヒスタミンの働きを抑える成分を含む抗ヒスタミン剤が処方されることとなります。

ヒスタミンは、アレルギー症状をもたらす悪い物質という側面だけではなく、日中の眠気を抑えたり、記憶力や学習能力を高めたり、活発に活動を行なえたり、食べ過ぎや興奮を抑えるといった人の活動になくてはならない良い働きも大いにしているのです。

 

そのため、アレルギー反応を抑えるためにヒスタミンの働きを極端に抑えてしまうことで昼間は常に眠かったり、記憶力が鈍ったり、活動的に行動することが億劫になったり、食べ過ぎになってしまう・・・などなど、毎日の生活の著しい質の低下につながってしまう場合があります。

また、常に昼間の眠気が取れないことで、仕事や勉強の集中力や作業効率が落ちて、ミスが増えることで、本人もやる気をなくし、自信喪失してしまうこともあるのです。

眠くなるほうが効く? 抗ヒスタミンをめぐる誤解


このようなヒスタミンの良い働きまで抑制してしまう抗ヒスタミン剤は、いわゆる第一世代と呼ばれていて、眠くなるアレルギー薬としてアトピー患者に知られていました。

しかし、1980年代の半ば頃になると、皮膚の痒みや炎症などのアレルギー症状を抑える効果を残しながら、眠くならない第二世代と呼ばれる抗アレルギー剤が登場し、医療機関で使われるようになった歴史があります。

 

第一世代の抗ヒスタミン剤は、脳の半分以上もその作用が及ぶことで強い眠気が起こりますが、第二世代ではその作用が多くて20%、さらに制御されたものでは数パーセントまで抑えられているため、眠くなることがほとんど無いので助かります。

しかしながら、眠くなる第一世代の抗ヒスタミン剤の方が痒みを抑える作用が強いと思われていることがあり、第一世代と第二世代の抗ヒスタミン剤のアトピー患者に使われる割合が、現在でもほぼ同じ程度となっています。

 

なお、第二世代の眠くならない抗ヒスタミン剤は、第一世代の眠くなる抗ヒスタミン剤と同様に、痒みを抑える効き目は同程度の有効性があり、眠くなるほどアトピーに良く効くとは、思い込みであることが証明されるようになりました。

このようなことから、アトピーの薬で眠気が出るのはしょうがないと簡単に諦めずに、眠気による生活の質の低下を本気で考えることが大切。

 

アトピーの薬を処方してもらう場合には、医師に率直に眠気が出ないような処方をしてもらうようにしましょう。

病院では、その申請に従って抗アレルギー剤の投与量を調整したり、錠剤から微調整が可能な液体薬剤への切り替えなど、個々の症状に合わせた眠くならない薬剤の検討を行なうようになります。

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