アトピーとストレスには密接な関係があるとは、よく言われますよね。
では、実際にどのようなメカニズムでストレスによってアトピーが悪化してしまうのでしょうか。
また、アトピー患者がストレスを減らすにはどのような対処法があるのでしょうか。
ストレスが自律神経に影響を与えることで、アトピーが悪化
ストレスを感じることでアトピーが悪化した経験がある人も多いはず。
実は、ストレスは、自律神経の働きに悪影響を与えてしまうため、めぐりめぐってアトピーの悪化を促進してしまうのです。
自律神経には、交感神経と副交感神経の2つがあります。
これらは、常にどちらかが優位な状態で働いているのです。
交感神経は、心とカラダを活動的にする働きを持ちます。
主に昼間に優位になるのが通常です。
一方、副交感神経は緊張をゆるめ、カラダをリラックスさせる効果を持ちます。
主に夜間に優位になるのが通常です。
しかし、ストレスがかかって緊張状態が続くと、夜間やリラックスを欲する状況でも交感神経が優位に。
交感神経が優位のときには、顆粒球という物質が白血球内で発生します。
この顆粒球が増えすぎると、アレルギー症状を生み出したり、組織破壊を進めてしまうのです。
このような働きが、アトピーを悪化させていたのですね。
アトピー患者がストレスを減らすには
以上のことから、アトピー患者にとってストレスが大敵なのは、ご理解いただけたと思います。
それにも関わらず、アトピー患者だからこそストレスを感じてしまいやすいという傾向があるのです。
アトピー患者ならではのストレスを減らすには、どうすればよいのでしょうか。

それにはまず、思い込みをなくすことからはじめましょう。
アトピーがなかなか改善しないと「きっと治療はうまくいかない」と考えてしまいがちです。
しかし、アトピーの治療法には、さまざまなものがあり、体質や生活環境によって、向き不向きがあります。
ステロイド剤の使用、食事制限、運動、入浴法の改善、漢方薬の利用、衣類の見直し……。
すべてを試す前から「もうきっと治らない」という思い込みを持ってしまうのはキケンです。
何を試してもストレスがかかってしまうので、前向きに「どの治療法があっているのか、気長に試していこう」という心構えを持つことが、アトピー改善の第一歩となります。
また、かゆいのに掻いてはいけないというストレスも大きなものです。
開き直って、ひどいかゆみを感じるときには、掻いてしまいましょう。
それを後悔する必要もありません。
一時的には皮膚が傷んでしまっても、ストレスを減らすことで改善につながる場合もあります。
「絶対に掻いてはいけない!」と躍起になるのを、やめることからはじめましょう。
まとめ
緊張や負の感情が、何よりもストレスの原因となり、アトピー悪化を促してしまいます。

否定的な言葉づかいを改めることや、笑う時間を増やすことなど、前向きな生活を送るよう心がけてみてください。
治療に疲れたら何もしないという開き直りが功を奏することもあります。
気楽にアトピーと付き合っていきましょう。
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